転勤族にとって、マイホームを購入するタイミングは悩みますよね。
この記事では、転勤族としての経験から、
- 転勤族がマイホームを購入するタイミング
- 転勤族がマイホームを購入する上で考慮すべきポイント
- 転勤族のマイホームをお得に購入するには
について解説します。
結論から言うと、マイホーム購入はおすすめできません。
賃貸の方が転勤族のライフスタイルに合っているからです。
一軒家に住みたいのであれば、戸建てを借りればいいのです。
もし、どうしても購入したいということであれば、リタイア時または転勤しなくなったタイミングでの購入が良いでしょう。
この記事を読めば、転勤族がマイホームの購入時を検討するときに考えるべきことを整理できます。
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転勤族がマイホームを購入する4つのタイミング
転勤族がマイホームを購入するのに良いタイミングは下記の4つ
- リタイアするとき
- 転勤が終わるとき
- ずっと居住したい場所に転勤になったとき
- 子どもの進学のタイミング
それぞれ解説します。
退職のタイミング
転勤族がマイホームを購入するタイミングとしてベストなのはリタイアするときでしょう。
せっかくマイホームを購入しても、転勤があったら住めなくなります。
と思う人もいるかも知れませんが、貸すのであればマイホームを購入する意味はありません。
マイホームに戻れる頃には夫は50歳目前になってるし、買わなくてよかった。
転勤があるうちに一軒家に住みたいのであれば、戸建ての賃貸を探せば良いのです。
それでももし、購入したいのであれば、ローンなしでリタイア時の一括購入がおすすめです。
と思うかもしれないですが、
転勤が続くうちは、転勤先とライフスタイルに合わせることができる賃貸の方が良いでしょう。
転勤が終わるタイミング
転勤族がマイホームを購入するもう一つのタイミングは、転勤が終わる時期です。
転勤族によっては、ずっと転勤なのではなく、決まった期間に転勤したあとに元の場所に戻れるケースがあります。
その場合は元の場所に戻ったタイミングでマイホーム購入ができます。
このように、元の場所に戻れると聞いていたのに戻れないケースもありますのでご注意を。
ずっと居住したい場所に転勤になったタイミング
下記のような場所に転勤になったとき、マイホーム購入のタイミングとしては良いかもしれません。
- もともと住んでいた場所に近いところに転勤になった
- 実家が近い場所に転勤になった
- 転勤した場所の住環境がとても良いので、ここにずっと住みたい
ただし、そのあと夫が転勤になった場合、夫だけ単身赴任になります。
子どもの進学のタイミング
子どもの進学のタイミングもマイホーム購入を考慮する上で重要なポイントです。
子どもが大きくなるにつれ、
- 子育ての手間が減っていき、単身赴任でも回りやすくなる
- 子どもにとって、家庭以外の人間関係の重要度が増してくる
- 子どもの学習環境も重要になる(特に受験・私立入学・習い事・部活など)
という理由で、定住した方が良く感じられることも増えるでしょう。
労働政策研究・研修機構による「企業の転勤の実態に関する調査(2017年10月)(PDF)」によると、
転勤世帯の単身赴任/家族一緒の割合は、子どもの小学校入学を境に逆転し、単身赴任が増えます。
このように、子どもが小学生や中学生になったタイミングはマイホーム購入のタイミングの一つになります。
転勤族がいつまで子どもを転勤に連れていくのが良いのかということについては、下記の記事でも解説しています。

転勤族がマイホームを購入するときに考慮するべきポイント
上記の内容を踏まえ、転勤族がマイホームを購入するときに考慮すべきことは下記の3点です。
- 子どもが何歳になったら定住するか?
- 夫の転勤予定がこれからどうなるのか?
- 今の資産・貯蓄ペースはどれくらいか?ローンの計画は?夫の年齢は?
それぞれ解説します。
子どもが何歳になったら定住するか?
子どもが何歳になったら定住するのか?あるいはずっと一緒に転勤するのか?
といったことは、事前に家族でよく話し合っておくと良いです。
家族と一緒が良いということであれば、なおさら賃貸が良いでしょう。
子どもが大きくなると、受験などの理由で一緒に転勤することが難しくなりますが、その後すぐに子どもが独立する年齢になります。
転勤辞令は転勤の2〜4週間前にくることが多いので、転勤が決まってから考えようとすると慌てます。
事前にライフプランを立て、
「子どもが○歳になったら定住する」
「この期間は転勤になっても単身赴任にする」
など、あらかじめ決めておきましょう。
夫の転勤予定がこれからどうなるのか?
夫の転勤予定についてもよく話を聞いておくと良いです。
- 元の場所に戻れる転勤なのか?ずっと転勤が続くのか?
- 転勤のサイクルはどれくらいなのか?
我が家のように元の場所に戻れるはずだったのに戻れないこともあります。
転勤のサイクルが短すぎるのであれば、家族への影響も大きくなるので、単身赴任にしてしまうことも考慮すべきでしょう。
もし転勤が続くのが嫌なのであれば、転職も良いと思います。たとえば、
もし、また転勤辞令が出たら転職する。
というように、あらかじめ決めておくのも手です。
ただ、例えば50代になってから初めて転職するというのは難しいので、転職したいと考えているのであれば、早めの検討がおすすめです。
今の資産・貯蓄ペースはどれくらいか?ローンの計画は?夫の年齢は?
マイホームを購入する上で、資産状況は重要なポイントです。
低金利が続いているとはいえ、ローンに占める金利の割合はかなりの負担です。
「賃貸なら家賃を払っても残らないけれど、マイホームを買えば資産になる」
というセールス文句が定番ですが、多くの人が資産状況に見合わない高額なマイホームを購入し多額の負債を抱えます。
マイホームを購入するのであれば、
- 現在の資産と今後の貯蓄のペース
- マイホームの購入予算
- ローンを利用するなら、ローンの返済計画(何歳からローンを組むのか)
についても事前によく考えて計画することがおすすめです。
夫の会社が信用の高い会社だったり大手の場合、さらに低金利でローンを組めます。
マイホームを購入した場合の金利が何%になるのかは事前に確認しましょう。
そもそもマイホーム購入はお得なのか?
転勤族がマイホームの購入するタイミングについて解説してきましたが、そもそもマイホーム購入はお得なのかについてもよく考える必要があります。
私は不動産投資について勉強しているのですが、勉強すればするほど、「マイホームは資産になる」という考え方が間違っているということに気が付きました。
その理由は下記のとおりです。
- 新築のマイホームは営業利益が2割上乗せされているので、買った時点で実際の価値は価格の8割以下しかない。
- 資産価値のある家は、市場に出る前に不動産のプロが買ってしまう。
- ローンを組むと金利だけでかなりの損。
- 若いうちの資産は、マイホームのローンではなく、堅実な資産運用に回したほうがが良い。
- キャッシュフローを生み出さないものは資産とは言い難い。
マイホームを購入するといのは消費活動であって、資産の購入ではありません。
ましてやローンを組んでいれば資産ではなく負債です。
マイホームはマイホーム、不動産投資は不動産投資。
分けて考える必要があります。
不動産投資に向いた物件とマイホームとして購入したい物件は違います。
仮にマイホームを貸し出しても、不動産投資の知識がなければ利回りは確実に悪くなります
元を取るのに25年以上かかる。
これを読む皆さんは我が家のような失敗はしないでください。
よくわからないから勉強したいという方は、こちらの動画も参考にしてください。
書籍であれば下記がおすすめです。
結論:転勤族ならマイホーム購入は不要。賃貸でOK
転勤族がマイホームを購入するタイミングについて解説しました。
購入のタイミングは下記のとおり。
- 退職のタイミング
- 転勤が終わるタイミング
- 定住を決めるタイミング
とはいえ、マイホームの購入は消費活動であって、資産ではありません。
若いうちは堅実な資産運用で資産を増やし、賃貸で家を借りる方がおすすめです。
とくに転勤族であればなおさらです。
一軒家が良いという人は、戸建ての賃貸を探しましょう。
転勤族にとっては、ライフスタイルに合わせて家を変えられる方が良いはずです。